またものすごい写真集を引き当てた
0円ハウスと言えば聞こえはいいけれど、その実態はホームレスの住居なのであった

表紙が真っ青なのは、彼らの住居の主な建材であるブルーシートなのだろう

街の景観を織り成すこの「0円ハウス」
 
今までまじまじと見たことがなかった
見てはいけないものだと思っていた

どれも一緒と思われた「0円ハウス」は実に多様性に富んでいた

滑り台のある家、料亭のような家、開放的なリビング、町内会長の家、ドカンの家
一つとして、同じ家はない

本書では名古屋、大阪、東京の0円ハウスを巡っているが地域別にも特色がある
月一で一斉撤去される家は簡素で、そうでないエリアの家は家主の個性が光る

普段は見れないブルーシートの内部や、メイキングの設計図にまで切り込んでいるからすごい

巻末のスケッチも注目
これは、その場で走り書きしたのだろうか
荒い線に作者の興奮を感じる

かつて新宿西口には0円ハウスが何軒もあったという
しかし撤去されてしまった

その様子を捕らえたのが新宿ダンボール



これもものすごい写真集だった。

これを踏まえて夜の新宿をさまよって見ると、
眠らない街のふもとでひっそりと息をひそめる住人たちがたくさんいることに気づく

P1210363
 
P1210359


普段だったら気づかない、見えない世界が、そこにある

とても興味をそそられる写真集でした


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TOKYO0円ハウス0円生活が幸せとは何かを問う。 : じょなさんぽ


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